マンゴー園の一年を簡単にご説明いたしましょう。
マンゴーの収穫は、一年に一度だけ。それも一月半ほどで収穫は終わります。
短い一月半のために、じっくりと残りの時間を管理作業に費やすのです。
そのために長いようで、短かいマンゴー園の日々が過ぎて行きます。
|
|
7月〜9月
6月から収穫が始まり、木から実が少なくなっていくとそれまで実にほぼ全ての栄養を吸われていた木は、急に勢いを取り戻し、成長をはじめます。
暑い盛り。小さな鉢ではすぐ水分が切れてしまいます。毎日、2回の水かけはかかせません。この時期、伸びすぎた枝を切り、まんべんなく木全体に陽が当たるように、樹形を整えます。
|
10月〜12月
日中は、30度を越えることもざらな鹿児島でも、夜温は徐々に秋めいてきます。夜温が20度を切ってくると、マンゴーの木の成長は緩慢になります。
次の年の収穫に向けての大切な時期です。花を咲かせるため、徐々に潅水の間隔を空け、肥料分も完全に切れるようにします。葉の色も濃い緑からだんだん色が抜けていきます。木が一番弱る時期です。古い葉が、バラバラ落ちていきます。
この時期に、病気の予防、害虫の駆除を行います。
|
|
マンゴーのつぼみ マンゴーの花 |
1月〜3月
収穫の4ヶ月ほど前に花が満開になるよう計算し、暖房機の最低温度を毎日少しずつ上げていきます。花芽をもった枝の先には、つぼみが上がってきます。
また、立派な花が咲くよう、花用の肥料を与えます。開花が始まる頃に、受粉のため蜂をハウス内に放します。
花が咲き出すと水分を多く必要とします。毎日の水かけと、ハウス内の温度管理が大切な時期です。この時期の栽培管理で一年の結果が決まってしまうのです。
|
|
|
4月、5月
うまく受粉した実がぐんぐんと大きくなっていきます。美しく真っ赤なマンゴーに仕上げるために、実に十分な太陽光を浴びさせなければなりません。
一つの枝に実が一つ、また木全体での実の個数を考えながら摘果をします。また、実をフックの付いたひもで一つ一つ吊り上げ、太陽の光に良く当てます。
おいしい実になるよう、自家ブレンドの有機肥料を施します。
|
|
|
6月〜8月
さー、いよいよ収穫の時期です。
1年にたった一回、開花から約4ヶ月。収穫の期間はたったの一ヶ月ほどしかありません。開花期をハウス毎にずらすことで当園のマンゴーは収穫期を伸ばしています。
マンゴーの実は、完熟落果前になると濃い紫の部分が真っ赤に、緑色の部分がオレンジ色に変わります。同時に、実からは甘い芳香が漂います。1,2日で落果するので、実にネットをかぶせ、実を吊り上げているフックにネットを引っ掛けます。木が落果させると、実はフックから離れますが、ネットが実を受け止めてくれます。 |
|
|